ブレーキロータ & ブレーキバッド交換 - リア側
エスティマ50系のメンテナンスについて、今回は、リア側ブレーキ周りのメンテナンスについて記します。
目次
1. 困りごと
走行中に「シャッ、シャッ、シャッ・・・」と擦るような異音。
春と秋に窓を開けて爽快に走りたいところですが、この音が非常に気になります。
一度気になると、気になって、気になって・・・仕方ありません。
メンテを楽しむのも兼ねて、まずはフロント側のブレーキロータとブレーキパッドを交換することにしました。
2. 準備するもの ー 交換部品
今回手配したブレーキロータ 、ブレーキパッドはそれぞれ日立製、曙ブレーキ製を準備しました。
参考として、トヨタ純正部品の品番も記します。
① フロント用ブレーキロータ
・純正品番:42431-28130 → 日立製 T6-122BP
・数量 :2枚
② フロント用ブレーキパッド
・純正品番:04466-28110 → 曙ブレーキ製 AN709WK
・数量 :4枚
より安価なものも入手出来ますが、重要保安部品であることを考え、有名メーカの製品を選択しました。
購入先は、Yahoo!ショッピングとモノタロウです。
3. 必要な工具
① ジャッキ - 車載工具で可
② ホイールナット用レンチ - 車載工具で可
→今回はボックスレンチ 21㎜を使用
③ レンチ 13㎜
④ レンチ 17㎜
⑤ ディスクブレーキセパレータ → シャコ万で代用
⑥ ボルト M8 x 2本
4. 作業手順
①事前準備
オートマのレンジをPにする ・・・ フロント側をロック
※リアローターを交換するため、パーキングブレーキをかけない事。
②ジャッキアップ 〜 ホイール取り外し
ジャッキは車載工具を使用しています。
また、念のためタイヤ止めで固定しています。
ジャッキをジャッキポイントに合わせてから、タイヤが浮かない程度に少しだけ車を少し持ち上げます。
ホイールナット全てを少し緩めた後、タイヤが浮くまでジャッキアップさせます。
その後、ナットを全て外します。
外したタイヤは車の下に入れておきます。
作業中にジャッキが外れて潰される事故防止のためです。
外した後のブレーキロータ 周辺の状況です。
サビサビですが、こんなもんかなという印象です。
③キャリパー取り外し
この作業は、やってみると意外と簡単に出来てしまいます。
工具は13㎜、17㎜のレンチを準備して下さい。
また、この作業で外したシリンダボディーをぶら下げておく必要があります。紐や針金を事前に準備しておいて下さい。
私の場合は、インシュロックを使っています。
まずシリンダボディーを外します。
13㎜のレンチを使います。
ボルトを外すと、写真のようにシリンダボディーが外れます。
外したシリンダボディーはブレーキホースが繋がっています。
そのままぶら下げるとホースに負荷がかかります。
そのため、インシュロックなどで車体にぶら下げておきます。
続いて、マウンティングブラケットを外します。
17㎜のレンチを使います。
ボルトを2本外すことで、ブレーキパッドと共に外すことができます。
この作業で、およそ半分まで来ました。
④ブレーキローター取り外し
写真の通り、錆びて固着しています。
ブレーキロータ ーに2箇所、M8の抜き穴があります。
そこにM8のボルトをねじ込むことで、ブレーキロータ ーがスルスルと抜けます。
⑤取付け準備
ブレーキ取付け面のサビ落としをします。ワイヤーブラシなどでゴシゴシします。
ブレーキロータ の表、裏面をパーツクリーナーで脱脂します。
これ以降の作業は、基本的に外した作業を逆に進めて行くだけです。
⑥ブレーキローター取付け
脱脂済みのローターをハブに取り付けます。
後の作業でずれてしまうのを防止するため、ホイールナットを取付けました。
また、元のローターに取り付いていた、パーキングブレーキ調整用の作業穴を塞ぐためのキャップを新品に移植して下さい。
⑦キャリパー取付け
マウンティングブラケットを取り付け、ボルト2本で固定します。
17㎜のレンチを使います。
次に、ブレーキパッドを取り付けます。
バッドにブレーキパッドグリースを塗布し、パッドクリップにブレーキパッドを取り付けます。
このとき、パッドに摩耗限界時に音で知らせる金具が取り付けられている側が車体の内側であることに注意すること。
続いて、シリンダボディーを取り付けて行きますが、パッドを新しいものに交換したため、ブレーキシリンダの位置が合わず、写真の通り、組みつきません。
そのため、シリンダの位置を奥に押し込む必要があります。
この作業用としてディスクブレーキセパレータという専用工具がありますが、私はシャコ万と交換前のブレーキパッドを写真のように使い、押し込みます。
シャコ万のハンドルを回す力はほとんど必要なく、スルスルと押し込めます。
押し込みが完了したら、シリンダの端面にもグリスを塗布した上で、シリンダボディー取付け用のボルト2本で固定します。
13㎜のレンチを使います。
ここまで来たら、後もう少しです。
⑧ホイール取付け
ホイールを仮止めしてからジャッキを下げ、本締めします。
タイヤ止めを外して部品交換作業は完了です。
⑨ポンピング ・・・ 最重要!!
最後の仕上げです。
エンジンをONし、ブレーキペダルを数回ポンピングする事で先ほど引っ込めたブレーキシリンダを前進させます。
これを怠るとブレーキが効きません。
5. 交換後の効果確認
交換後、自宅周辺を走り回り、効果を確認しましたが例の異音が聞こえなくなりました。効果絶大です。
もちろん、制動力も問題ありません。
6. その後
交換してから数日経ちますが、今まで気になってあの不快な音がしなくなり、もっと早くやっておけばと思うほどです。
経年変化状況は、追って報告します。